フィロのスによって起動したわたしは、気がつけばあんぬちゃん推しになっていたようだ。
もちろんベスト4推しである事が大前提で、脳トロヴォイスを持ちつつ、動きが小動物的に可愛いまりりちゃん、圧倒的ファンキーな歌声と天真爛漫さが魅力のハルちゃん、萌えボイスと仄かなクールネスな眼差しが時にドキリとさせるおとはす、と皆が愛おしく、その輝きは眩しい。
しかし、気がつけばあんぬちゃんを追いかけている。嗚呼、これが推しになるということか、と。
セクシー&ヘルシーなスタイル。キレの良いダンスに垣間見える生真面目さと同居する不器用感。時に脱線するメンバーをスッと手綱を引いてレールに戻す(少なくともトライはしている(笑))お姉さん感…。とにかく全てがわたしの心を捉えて離さない。
そんなあんぬちゃん生誕祭が本格的な初現場となる事はある意味わたしにとって幸せであったと思う。
そういえば、グッズ販売待ちをしているとき、フラッと通用口からメンバー(あんぬちゃんを除く3人)が出てきた事があった。その場には数十人のファン達がいたが、特に騒ぎになる事なく、スルーっと歩いて行った。小劇団の役者が買い出しに行くようなそんな風景。上手く言えないけど、なんか良いな、と思いましたよ。
開演前のBGMは記憶にない。終演後にはWinkとかレベッカとか流れていた気がする。
セットリストは以下の通り。
1 はじめまして未来
MVの事もあってあんぬちゃん曲の印象。パートも増えてた?とにかく森高衣装が可愛くて言うことなし。
2 ソバージュ・イマージュ
この曲の振り付けは個人的に遊び心と格好良さのバランスがPerfumeに近い気がしている。異論は認める。
3 コモンセンス・バスターズ
ライブで観たかった曲の一つ。ハルちゃん、まりりちゃんが印象的な中、何気に「セイッ!」とかいうあんぬちゃんの体育会系煽りが好き。この時、あったかな?記憶が曖昧。
4 ドグマティック・ドラマティック
この曲、パートの入れ替わりの度に何故か涙が出そうになる。理由はよくわからない。
5 イッツ・マイ・ターン
ピョンピョンする時の動きが印象的。とくにあんぬちゃんのスラっとした手足の動きが素晴らしい。
リリイベ以外でフィロのスのライブ初体験のわたしにとっては、そのどれもがキラキラとしていて、楽しくて仕方がない。
合間のMCやくじ引きコーナーでは、チャック開けてるまりりちゃんやケーキを食べようとするハルちゃんなどワチャワチャ感が楽しい。ちなみにプレゼントくじ引き、1番違いだった。残念。
そしていよいよやってくるソロコーナー!
1 私がオバさんになっても
グッズのデザイン、ポスターから間違いなくこの曲をやるのは分かりきっていたが、想像以上の仕上がり。衣装もあんぬちゃんのスタイルにバッチリだし、歌、良かったなあ。これはソロコーナー全体に言える。歌、とても良かったです。
2 夏色のナンシー
これには思わず「YES!」と叫ばざるを得ない。ここで、ソロコーナーのムードは決まった感じがする。観客側の準備が整ったというか。
それにしても80年代の曲が持つポテンシャルの高さ。正直、私は森高も早見優も、そしてキョンキョンですらレコードは1枚も買ったことはない。それでも身体に刷り込まれているこのメロディ。筒美京平やっぱすごいね。
3 なでしこ色の恋の歌
当然、この曲はやるに決まっている。しかしこの80年代に挟まれていながら、何ら違和感を抱かせないとは。
4 吐息でネット
これは個人的には変化球だった。少しクールダウンさせてくれたともいえる。この後訪れるビッグウェーブの前に…。
さて、ここからだ。
息を切らしながらあんぬちゃんはMCを始める。生誕祭への感謝をひとしきり述べた後、彼女はこう切り出した。
「80年代はアイドル黄金期と言われていて、そんな曲を今回トライさせてもらった。そして、2010年代、アイドル戦国時代なんて言われてますけど…。もっともっと盛り上げていかないといけないんじゃないんですか!」
一語一句は記憶していないが、ほぼこんな事を言っていたはずだ。
私の心の涙腺はここで決壊していた気がする。
「アイドル業界、こんなもんで終わっていいのか?お前ら!もっともっと盛り上げ行こうぜ!フィロのスが引っ張って行くから、ついてこい!」
そんな風にも聞こえた。少なくともわたしの脳はそう理解した。
彼女のアイドルとしての矜持と覚悟。それを目の当たりにした。
そしてこれだ!これで盛り上がらないわけがない。スーパーミラクルあんぬちゃん!大船に乗ったつもりでついていく!
EN1 ラブ・バリエーション
興奮状態を持続してのアンコール。ピンクのサイリウムが美しい。
EN2 ライブ・ライフ
股くぐりハルちゃんはわたしの位置から見えなかった。しかし、そんなことはどうでもよかった。ステージ上も観客席も幸福な感情で支配されていた。
道玄坂を下りながら、売れて欲しい、もっともっとドカンと売れてくれ!と心底思った。
彼女たちは闘う武器は持っている。
装備したアイテムは今のところ充分だ。
もっともっともっと大きな舞台で彼女たちを輝かせたい。
少し酔っ払った頭でそんな事を思いながらわたしは帰路に着いた。
おまけ…グッズの写真集の破壊力がまたすごい。個人的ハイライトは「クレープを持ってニッコリ笑うあんぬちゃん」の口元に、ほんの僅かであるけど生クリームが付いているところ。