ニール・ヤングを聴き始めるようになったのは当時好きだったバンドやミュージシャン達が彼の事をリスペクトしていたからで、特にこのトリビュート盤が引き金だったと思う。
Bridge: Tribute Neil Young
とにかく参加メンバーが自分にとって神ラインナップで、この1枚をきっかけにオリジナルアルバムを聴くようになった。
という事で。
渋谷クアトロで一日限りの爆音上映があるという事で行ってきましたよ。
諸事情により1部の『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』のみ。
バッファロー・スプリングフィールドやCSN&Y時代の映像を交えつつ、次第に画面は抽象的な映像が続くようになる。
正直に言うと、このイメージの重なりを解きほぐすだけの知識も素養もないので説明は出来ない。言ってみれば「うーん…分からん!」という世界だ。しかし、その分からなさを持ってしてもこちらの身体の何かを揺さぶる〝何か〟があったのは間違いのない話で。
Live映像では「ザザン・マン」のインプロビゼーション的ギターソロが痺れる。カッコいい。主催者さんの話によると「ジャーニー…」の方は比較的爆音抑え目という事だったけど充分身体の芯に響いてくる。
アメリカの荒野を中心とした安穏とは程遠い風景を映し出すニール・ヤングの映像センスは独特だ。砂漠をゆっくりと走るリムジンを遠くから捉えたショットや軍人とシスター?司祭?と役人風スーツの男が並んで座ってるカットなど、なんだかわからないがパワーを感じる。
個人的なハイライトは三角帽を被った集団(はやはりあの集団だろうか?)が馬に乗ってユラユラと徘徊するシーンだ。このシーンが結構長くて、気を許すと寝てしまいそうになるくらいだったが、次第にそれがトランス的快感を産む。
ふと感じたのはホラー映画を撮らせたら結構面白いものが出来るんじゃないか、と。アメリカの闇、的な空気感をうまく表現出来るような気がする。
という事で、何がどうだったと説明出来ないのがツライが、しかし心に何かが残る80分だった。
さて。ニール・ヤングのLiveが観たくなりますな。