渋谷のプライム6階と言えば昔映画館だった訳で、渋谷シネセゾンとあと松竹系だったかな?の映画館があったんですよ。同じく渋谷にあって今はWWWになったシネセゾンと並んで、ちょっと気の利いた映画はここでやってた気がする。ブレードランナーのディレクターズカットをガラガラの状態で観た記憶あり。
という事で行ってきました。
『全曲眉村ちあき』
しかし今はお習字ブームなんですかね?
昼の部、夜の部の2部構成で全曲を演るというこの企画。全席指定という状態ながらも、そんな事で彼女の自由度は制限されないというか。サーフは言わずもがな、最近会得した客の上を歩く技も発揮。
2階席にも何度か行ったり会場内を駆け巡る姿は相変わらず。彼女の現場に豆粒という概念は存在しない。
ダブルアンコールを含めても「これでもオンタイムなんだよ!」という通り〝あたかもメジャー感〟な進行。更にMCが少なめでありながらもステージとわたし達の距離を感じないのはもちろん彼女が観客のひとりひとりの顔を見ながら(寝てたらバレちゃう!)Liveを行なってるからで、きっとさいたまスーパーアリーナでやっても同じように演るだろうね。
【昼の部】
昼の部の衣装は宇宙服にツイン団子という大好きなスタイル。だんだんと団子が少しずつ(しかも片っぽ)緩くなるのも好き。
なんか火星に降り立ったクールな宇宙飛行士感あり。
はい。かわいい。
はい。カッコイイ。
「宇宙に行った副作用」のカンペ。
開演前にアナウンスされたセトリ予想はムズイので最初から諦めてたけどラストが〝ピッコロ虫〟というのだけは当たった。
昼の部での「おじさん」は今日も素晴らしく。いつも以上に感情をぶつけるような歌い方で、誤解を恐れず言えば音程やリズムが多少乱れても構わないくらいにエモエモのエモ。
「大阪」も久しぶりに聴いた気がします。途中で今度ビッグキャットで演るワンマンに触れ、〝昔はCD持っていっても門前払いだった〟と言いながら、それが恨み節にはならず〝私を育ててくれてありがとう大阪〟となるあたりが流石。
「面会」では途中から完全なアンプラグドになってギターのラインもオフ、声も生声に。多分これはやろうと思ってたんじゃなくて偶然だと思ってる。途中たまたまマイクから離れて声が生音になった時、会場の空気が「あ。生声いいね」という空気になったと思うんですよ。少なくともわたしはそう思ってて、そういう空気を眉村ちあきという人は一瞬で察するんですよね。で、マイクからもっと離れてオフで歌う。と同時にギターのラインもオフにして完全なアンプラグドにする。多分、これをコンマ数秒の間に判断してやってると思う。いやこれは染みた!
あと「代々木公園」ね。〝もっといたいけど、明日会うために今日は早く寝ようね〟って歌詞。いや泣くでしょ、こんなの。わたしは代々木公園で眉村さん達と遊んだ事はないけどそんなわたしでさえ包み込むような曲。こんなの泣くでしょ。眉村さんも途中涙ぐんでて終わり頃には万雷の拍手が起きるくらいのカタルシスがあった。んですけど!
ここで唐突に「顎削ってるかー!」と〝あごけずりゆうこ〟が始まるというね。いやー涙引っ込んで鼻汁出ましたよ。
昼の部ラストは「ピッコロ虫」これは予想当たった。てかまあ大半の人の予想通りだよね。この前のMCだったかな、「私の細胞ひとつひとつが眉村ちあきです」ってパワーワード頂きました。
紅白を意識した?衣装。自慢げ。
えーと。ここまででまだ昼の部の話です。
【夜の部】
「1部で演る事やり切ったから2部中止ね」と言われておりましたが無事開催していただきました夜の部。
夜の部はなんとなくホールLiveを会得したかのような印象。何がどうという訳でもないけどパッケージとして成熟したというか。
忘れられたホウキですらエンタメ化する人
荻窪選手権のセクシーポーズからのキメ!
個人的ハイライトはいくつかあるけど、まずは「なんだっけ?」から「ちゃら(んぽらん)」の流れ。「なんだっけ?」の中では歌詞を変えて(細かいところ覚えてないんだけど)天才だの才能だのと言われることに対してドンと来いよ、と引き受ける意思のようなものを感じた。そこからの「ちゃら」がまた素晴らしくて…。多分ライブで観たの初めてな気がする。あの「だからー」って歌い始めるとこ漏らしそうになるね。どこかで小さく歓声上がってたけど、いやアレはそうしたくなる気持ちもわかる。
カッコいいお姿。
「開国だ」も凄かったですね。わたしがLiveで聴くのは2回目かな?最初に聴いた時もそのバラエティに富んだ曲調にのけぞったけれど、今日はそれにも増して圧倒的なパフォーマンス。赤い照明の中で両手を広げるところなんざぁ、鳥肌モンですぜ、旦那。
しかしこれは画像では伝わらない。
自由に踊るお姿。
「インドのりんご屋さん」ではクリスマスの船上パーティー以来だろうか、ドラゴンボールが集められてました。
白眉だったのはアンコールの「オペラ(夜の女王のアリア)」ですよ!動画で見かけた事もあったけどLiveでは初体験!いやーびっくりしました。びっくりしたしか言えないけど、とにかく凄かったです。あのパフォーマンスはスタンディングオベーションに相応しい。
凄い凄い!そしてこの落差!
夜の部の「ピッコロ虫」で。久々に〝小松菜奈にならなくても良い〟バージョンだったのでお得感あり。
花吹雪が紅白の大トリ感。そして自作自演のジャンプ。かっこええ!
悔やまれるのは最後の「奇跡・神の子・天才犬」で眉村さんが「おい。道がないぞ!道が!」と言われてフロアを通過する為の〝道〟になるという千載一遇のチャンスを迎えたのにビビって出て行けなかった事だ。
背中を踏んで進んで頂くという重責を担いたかった…。
そして大団円の「ウィー・アー・ザ・チャンピオン」!!
いやはや楽しすぎました!
これは個人的な印象だけど昼の部は過去を慈しみつつ成長へのスタートを切る感じ、夜の部は成長し自信を持ってさらなる高みを目指すステージだったように思える。具体的な説明は出来ない。なんとなくそう感じました。
さて、次のLiveはいつかな。早くもワクワクとドキドキが止まりません。