妄想徒然ダイアリー

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あっちこっち拡張されて、タピオカがお尻から出てきた夜。6/25(火)『VS GAY 2MAN GAY LIVE 二丁目の魁カミングアウト/眉村ちあき』@新宿ロフト 雑感

華やかな衣装で歌い踊る4人は彼/彼女という人称を超えて、ジェンダーセクシャリティも超えてただ優れたアイドルの姿であって。

というこで行ってきました。

VS GAY 2MANGAY LIVE 二丁目の魁カミングアウト/眉村ちあき

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二丁目の魁カミングアウト

は、まるっきりの初見だったけど、優れた楽曲とエンタメ精神がとにかく楽しい。なるほど人気があるのも納得のステージ。

ここまでくるともはやジェンダーとかセクシャリティとかそういうものは超えているような気がしてくる。観ている時もゲイであるとかそういう事はすでに頭の中から飛んでいて、ただただ優れた楽曲を歌い踊るアイドルを観ていたに過ぎない。

緩急の効いたファンのノリもメリハリがか効いていていい感じ。少し下がって観ている自分も自然と身体を揺らしていた。

それがいつものスタイルなのか分からないけど途中MCも挟まずノンストップで演る姿のガチンコ感も、なかなかゾクゾクさせる。あといつもと違って良い匂いのするフロアも新鮮でした。

 

眉村ちあき

「ツーマン、ボコボコに喧嘩する気で来た!」と宣言する眉村さん。クールなトラックはそのまま〝おばあちゃんはサイドスロー〟に。うん、カッコいい。

「そっち行って良い?」と言いながら〝奇跡・神の子・天才犬〟では中央付近からサーフで隅々まで移動という通常営業。

f:id:mousoudance:20190625233951j:imagef:id:mousoudance:20190625233957j:imagef:id:mousoudance:20190625234049j:image周りからは「可愛いーーー」の声多数だった事を強調しておきます)

そして〝おじさん〟では「おなカマ」(にちょがけファンの事、こういうのね。今知った)も思わず固唾を飲んだと思われ、おそらく新規を掴んだと思うのですが、それはまだ序の口。ハイライトはまだまだ後半に続くのです。

後半の〝荻窪選手権〟でフロアを笑顔にさせるのもいつも通りだったのですが、わたしの心を掴んだのはその最後の一瞬。

f:id:mousoudance:20190626043518j:image(紅い月が出た)

お月様役をやってくれていたマユムラー氏に対し「グッドムーンだったよ。(ありがとね)」と労いの言葉をさりげなくかけるその姿は流石という他ない。こういう優しさが堪らないんですよね。いつかわたしもお月様になりたい。

そして即興的新曲〝タピオカ・JK・スカート〟では、導入部のトラックがなかなかキマらず何度もやり直す眉村さん。それに関して全く何も言わずにしばし沈黙の時間を作るという放置プレイは、訓練されたマユムラーには何の問題もなかったと思われる。

しばらく試行錯誤した上でいよいよ曲が始まったときの、あのカタルシス!「タピオカ、JK、スカートーー」という言葉がさっきのリズムに乗せられた時の快感!!気がつけばJKのスカートめくって、更にはタピオカがお尻から出てきたりして、とにかくドイヒーな加減が最高の曲でした。

やや苦笑モード(眉村さん自身も笑ってたような)からの〝ほめられてる!〟はある種のアイロニーすら感じる。照れてたのかステージ上動き回ったり、時には舞台袖に隠れる眉村さん、はいかわええ。

まあしかし、この日のベストアクトはやはり〝ピッコロ虫〟でしようね。

即興からイントロドーン!カタルシスはいつもの通りですけど、この即興部分の破壊力ですよ。まずアコースティックバージョンの時点でエモエモのエモ。

そして「ゲイのアイドルもいる。カッコいいアイドルも。可愛いのも。巨乳も全裸も…色んなアイドルがいるんだ」宣言は意図しない部分で「ダイバーシティ賛歌」になっている気がする。そういう点で言えばNirvanaSmells like Teen Spiritに共通する部分がある。というのは多分勘違いだとしても、なんかココちょっとグッときましたね。本能的にこういう言葉を紡ぎ出しますね、この人は。

そうやってアイドルの枠を拡張させ、その多様性を提示した後に今度は自分の事を語る。自分自身もこれから拡張していくという宣言。

ちょっと記憶が曖昧なのでフレーズは正確ではないが、「これからは1番目には曲作り 、2番目はLiveをする事、そして3番目にみんなと遊ぶ事」を優先順位として活動していくという宣言を彼女はした。そして世界へ飛び出すから「パスポート用意しとけ」と。

歌いながら感情がドライブし言葉が発せられているので思いつきのアドリブのようではあるが、しかしこの人が本気でなかったことはない。きっとそれは本当に起こる事なのだろう。

それだけにフイに言った「さようなら。バイバイ」というフレーズが思いの外のインパクトを与えたりもした。何が起きても覚悟しとけよ、というメッセージというのは流石に拡大解釈過ぎるかな。

いやとにかく心にクル〝ピッコロ虫〟でした。

という事をチェキ会で言おうと思っても気がつけば「タピオカの曲、ヤバイっすね!」という会話しか、出来ず。因みに撮られたチェキを見返してみると眉村さんの輝きを横にして自分の顔が影に覆われて全く映ってない様に妙に納得してみたり。

いつもはチェキ撮ったらスタコラと帰るんだけど、この日は何となく最後まで残ってみました。

f:id:mousoudance:20190626045439j:imageふふ。かわええ。

途中、ハンカチ落とし広場を通った時にタピオカ行列があって。思わず噴き出しそうになりながら駅へ向かうのでした。