わたしは胸を張るほどヲタク活動をしている訳ではないが、それでもいくつか推し現場が増えてくるとライフバランスを考えるようになる。
物理的にも経済的にも全ての現場に通える訳もなく、生活の中で処理しなければいけないタスクもある。
という事で行ってきました。
『十束おとは生誕祭』
この日はスケジュール的に行けそうになかったのでチケットは取っていなかったが、予定していた仕事の日程が変更となり定時に会社を出ることが出来た。あれ?これ間に合うんじゃね?という事で渋谷に向かったわけです。当日券を買おうとしたら前売り券を定価で譲ってくれる方が現れた。ありがとうございました。
というわけで、結論から言うと、来てよかった!!
前半はお友達だという声優の高木美佑さんのDJコーナー。フィロのスの曲を中心に様々な曲をフロアに響かせる。正直フィロのス以外は知らない曲が多かったけど、SPEEDの〝BODY&SOUL〟からの〝ニュー・アタラクシア〟の流れ、最高でした!!あと曲名わからないけどちょっと好きな曲あったな。
ヒャダインremixの〝ライク・ア・ゾンビ〟はフロアでこそ映えるというのがよく分かる。デカイスピーカーで鳴らされる事でその特異性も増幅するが、同時にDJというフォーマットに良くあっているというのも知らされたような気がする。ややヲタク達のノリが微妙に感じたのは気のせいだろうか。
ラストはフィロのスちゃんが出てきて〝ダンス・ファウンダー〟のコラボ。高木さん歌うところ間違えてしまうところもご愛嬌。
わたしは最後方に位置していたが、前の人の頭と頭の間から時々メンバーの姿がチラチラと見えるというそんな視界だった。しかし、その姿の見える瞬間が何とも愛おしいというかドキッとするような新鮮さがある。上に手を伸ばしたあんぬちゃんの手しか見えない状態だったが、それもまた味わいを感じる。
フィロのスのステージは〝アルゴリズムの海〟から。先日発売されたremixバージョン。1番はまるまるおとはすが歌う。ボコーダーを効かせたボーカルが良い。〝ライク・ア・ゾンビ〟は先ほどのremixとのギャップもありいつも以上にノリノリに。
おとはすがMCで語るように、生誕祭としては少し異色な構成だった。前半をまるまるDJタイムに割き、本人のソロコーナーは実質ない状態。「フィロのスの良さをわかってもらえるLiveにしたくて」という言葉は実に彼女らしくもあり、こういう生誕祭も良いな、と素直に感じる。そんな彼女がピアノを弾きながらの〝ジャスト・メモリーズ〟、素晴らしかったです。途中からおとはすが弾いている事も忘れるくらい自然な伴奏だった。
「フィロのスになって5年(ハルちゃんの「ババァだ!ババァ!」というガヤ付)」とおとはす。「マリリはシンガーソングライター出身で、あんさんはアイドルとしてキャリアをスタートして、ハルちゃんもバンドをやってきたという過去があって。そんな中、わたしは引きこもり出身で…」とやや冗談交じりながら誠実に語り始める。Live偏差値が低いという表現をしながらも、自分にはフィロのスしかないんだ!という思いをてらいなく表現する姿には素直に心打たれる。この日のステージはそんな彼女の思いに溢れたものだった。
ハルちゃんが曲中にシャウトしたように「俺たち最高ベストフォー!みんな大好きおとはす!」という気持ちがフロア中に充満したように思う。
最後の〝DTF!〟の時、おとはすは感情の高まりを抑えきれない様子だったが、同時にハルちゃんも目を潤ませていたように見えたのは気のせいだろうか。気のせいか。
最後にはサノスのガントレットを模したケーキ(と思われる。わたしの位置からは何も見えないが会話から想像)を貰って「宇宙が滅亡するかもよ?」というところまで実におとはすらしい時間だった。なんか久々に髪振り乱してカッコいいおとはすが観られた気もするし。
あまり勝手なストーリーを押し付けるのも良くないけど、おとはすというピースがハマることで完成したフィロソフィーのダンス、という事を考えてしまう。
Live偏差値が低いなんてとんでもない。ステージからその大きな瞳でフロアのヲタク達を射抜く貴方の素晴らしさ。初めてリリイベの握手会に参加した時「今日、楽しめた?」と聞いてきた日のことを思い出してみたり。
という事で主役のおとはすにおめでとうも言いたいし、ついでにアメドラの『ボーイズ』を観ているかも聴きたかった。奥津さんのキラキラした姿にも惹かれるし、ハルちゃんの髪型も超絶可愛かったけど気がつけばあんぬちゃんのチェキ列に並ぶのでした。