この夏はやついフェス、TIF、そして鬱フェスに参戦したが、どのフェスにおいても新しい学校のリーダーズはその持ち時間の短かさを感じさせない、というよりその短かさをより効果的に利用したかのようだった。特にTIFは個人的ベストアクトと呼びたいくらいでしたよ。
という事で観てきました。
『第八回はみ出しフェスティボー』
本日も壁中にはお習字が張り巡らされている。入場するとRINさんのウェルカムDJ。いや、ブギーバックはヤバいでしょ!
ぼく脳
ニコラス・ウィンディング・レフンの映画を観ているかのような不思議な感覚と言えば言い過ぎだろうか。言い過ぎだね。でも何というか知的なクールさとバカバカしさが同居しているかのようなバランスが心地よい。
スリーピースの良質なパワーポップバンドかと思わせながら、「鬼」のような曲を作るあたりは一筋縄ではいかない何かを感じる。「シークレット・ロックンローラー」を歌う彼らのマージナルな者たちへの視点は共感するところもあった。
日食なつこ
いや、良かったですねぇ。鍵盤とドラムという編成もソリッドに音が突き刺さるようで。彼女の紡ぎ出す言葉は時に鋭利な刃物のような危うさでこちらをスパってと斬りつけるようでもありながら、同時に全てを包み込むような優しさもあって。そのアンバランスさに惹きつけられるのだろうか。いや、拍手拍手。
何度かライブを観てきたけど、観る度に新しい発見がある。
〝狼の詩〟で始まってからあっという間の…何分だった?1時間?…と言うくらい終わってしまうのが惜しいと感じる時間だった。
〝席替え〟の時のバンバン!や〝透明ボーイ〟のバイバイなどシンプルだけど一音一音、或いは歌詞の一語一句に合わせるかのような踊りに改めて魅せられる。
〝ZZZ〟は今まで観たことあったかな、もしかしたら初めてかも。RINちゃんがサックスを吹く仕草の踊りをしたのはこの曲だったかしら。あれ、可愛かったですね。楽器という事で言えばMIZYUちゃんがウッドベースやキーボードを弾いてるのもあった。〝恋の遮断機〟だったっけ?いつもながら記憶が飛んでいて情けない。
それにしても、この日の〝恋の遮断機〟や〝恋ゲバ〟はいつも以上に演劇味が増しているようにも思えて。ピンスポを浴びるSUZUKAさん、ちょっとまた背伸びてません?気のせいかしら。
KANONちゃんが時折見せる大人の表情もまた美しく、クールな無表情で踊っていたかと思えば破顔させて満面の笑顔をみせる。メンバー全員に言える事だけど、この人達のこういうギャップが素晴らしいですよね。
今宵が初披露だった新曲〝オトナブルー〟は西城秀樹プラス和田アキ子とでもいうような昭和歌謡的な泥臭さと垢抜けたビートが不思議な感覚を生む。MCで「大人の女らしくなりたいのッ!」と言っていたSUZUKAちゃんでしたが、曲に入るとむしろ性別を超えたような、力強い生命力を持つ何か、とでもいうべき存在になるあたりも面白い。
この日のハイライトはやはり本編ラストを飾った〝迷えば尊し〟でしょうか。SUZUKAちゃんの熱いアジテーション、RINちゃんのリズムボックスが奏でるビート、そしてバシッとイントロドーーーーン!!!と行きたいところだがなかなか合わない。RINちゃんが「打ち合わせとタイミングが違う」と言うとMIZYU & KANON チームがすかさず「合ってる。合ってるよ。落ち着こう、誰も悪くない」とその空気を修正する。「小指合わせよう!小指」わたしは初めて見たけど彼女達の気合い入れの儀式なのだろうか。4人が小指を合わせて集中し、「ハ・ミ・ダ・セ!」と叫ぶ。(この時の動きがまたカッコいいんですよ!)そしてタイミングバッチリでスタートした〝迷えば尊し〟に震えない魂などない。控えめに言って最高でした。
アンコールで登場した4人は今回発売されたロンTを着ていて、これがまたよく似合っていて可愛い。撮影OKだったんですけど結局手振ったり身体揺らしていたりしてるのでまともな写真は撮れてません。
渋谷ワンマンの時の本編締めくくりも確か〝ピロティ〟だったと思うけど、何というか暖かい感じの終わり方で良いですね。ここでも勿論当て振りをベースにした動きがキュート。個人的なツボは「姉はパーティ」の時のMIZYUちゃんのテールフリフリです。
はー楽しかった。おじさんも青春できた。
サイン会やはみ出しポーズの時にLiveの感動を伝えたかったけど結局は「このロンT、サイン書きやすーい!!」「ペンが良いのかな?」などと口々に言う4人をアルカイックスマイルで眺めながらウンウン頷くのみのわたし。そしてお習字はこの中から一枚をゲット出来ました。
という事で次回のはみ出しフェスティボーもワンマンも告知され、またまた青春する楽しみが増えたのでした。