妄想徒然ダイアリー

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特異点の向こう側。『11/7(木)Singularity7 Bentham/フィロソフィーのダンス』@下北沢Garden 雑感

わたしのハッピーが誰かのハッピーとは限らないし、とするならばより多くの人がハッピーになれる事が正しいあり方なのかと言えば、それもよくわかからない。

だからまあ自分のハッピーを求めるしかないのかしらね。

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という事で観てきました。

『Singularity 7』

下北沢Gardenは久しぶり。一年ほど前にハマり始めた頃、定期公演に何度か通った思い出深いと言えば思い出深いハコでもあり、こういう規模でフィロのスを観られる機会もこれからなかなかないだろうな、と思いつつ会場に向かう。

客入れ曲はプリンス祭り。いやー良いですね、当たり前だけど。LIVEバージョンのパープルレインも素晴らしいし、曲名知らないけどブルージーな曲もグッとくる。シーラEの事も思い出してみたり。

 

Bentham

相変わらずコンテンポラリーな音楽事情に疎くまるっきりの初見。ドラムの鈴木さんがフィロのス(とnuance)好きというだけで信用して良い気がするからこわい。

その鈴木さんが作ったという曲は最初「ブラーじゃねーか!!!」とか思ったりもしたが、それはともかく彼らの楽曲は全体的にバランスの取れた印象。そういうとこじんまりとまとまったようにも思えてしまうけど、例えばラストの〝do you wanna dance?〟(で良いのかな?)に見られるグルーヴ感はなかなかで、いや楽しめました。

 

フィロソフィーのダンス

何というのだろう。ノーナリーヴスとの対バン。あれがある意味シンギュラリティ=特異点であったかのように、この夜の(というか今の)フィロのスは安定感があって、盤石。

もうどの曲をどの順番でやろうが間違いない。積み重ねてきたものへの自信すら伺える堂々としたパッケージ。

いきなり〝すききらいアンチノミー〟〝コモンセンス・バスターズ〟を持ってくるのも良かったけど、やっぱり〝バイタル・テンプテーション〟〝ドグマティック・ドラマティック〟のシームレスな繋ぎ、ヤバかった!!!!痒いところに手が届くセトリ。

アルゴリズムの海〟の導入では僅かな時間だけど静寂の空間があり、4人がステージで動くときのステージが軋む音や腕を動かした時の空気を斬る音が聴こえたような気すら感じたのはGardenというハコが産み出すマジックだったのかもしれない。彼女達の息吹が伝わるようなそんな一瞬でした。

いつも観る度に新しい発見があるのだけれど、今日は〝ヒューリスティック・シティ〟のある一場面を。ハルちゃんとあんぬちゃんが歌うパートで、2人が互いの腕を掴んで踊るところがある。そこでクイっと相手を引き寄せる仕草があってそれがとでも印象的だった。確か前半と後半の計2回あったと思うけど、そのタイミング、身体の角度などなどがわたしの何かを掴んで離さなかった。いや、今度またじっくりみよう。

後半のアゲアゲセトリも隙がない。ハルちゃんや奥津さんが時折入れてくるフェイクも決して無理していたり取ってつけたような違和感がなく、LIVE特有のウネリのようなものを感じる。貫禄、その2文字。

この日はMCグダグダだと彼女達は言っていたけど、むしろその分LIVEに魂がこもっていたし、息を切らしながら話する4人はそれだけで輝いていて。そんな中でも彼女達らしい会話がありました。ベンサムさんの下ネタ話から展開した会話。

ハルちゃん「わたしが楽屋にいてお尻出すときはみんなが太鼓みたいに叩いてくる」おとはす「じゃあ今度フィロのス亭でやってよ、尻太鼓」ハルちゃん「えー!やだー!みんなに見られるの!マリリにやってもらう」奥津さん「(てっきりノってくると思ったら)ちょっと!簡単に差し出さないでよ!(わたしのお尻)」そしてそれを慈悲深い微笑みで眺めるあんぬちゃん。ふふふ。ベスト4ですね。

アンコールでの〝ダンス・ファウンダー〟はもちろん素晴らしいのだけど、個人的に目に焼き付けておきたいのはあんぬちゃんの締めの一瞬。最後のキメポーズをバシッと決めてそこにも兄貴感があったけどそのまま「おっしゃーーー!」的に軽くガッツポーズというか腕をスッと掲げたところ、マジカッコ良かったです!!

という事でツアーも始まりますが、成功間違いなしでわたしはファイナルで特異点の向こう側を目撃するのを楽しみにしています。