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お化けなんてこわくない。【映画】『ゾンビランド:ダブルタップ』雑感。

テレビドラマの『まだ結婚できない男』を観ている。何かと評判がよろしくないようだけど、わたしは普通に笑って楽しんでいるので何の問題もない。まあ、確かに夏美先生やみちるちゃん、そして金田などが恋しくもあるけどわたしは吉山先生やゆきえさん、サキちゃんといる桑野も好きだ。なにしろパグが今回も可愛い。それで良いじゃないか。

という事で観てきました。

ゾンビランド:ダブルタップ』

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予告編→YouTube

オリジナルキャストが揃って再登場しているのも嬉しいし、新たなキャラクターとのバランスも絶妙で、前作の楽しさをそのまま活かしながら更新していくという続編としての理想を見た気がする。

冒頭のコロンビア映画オープニングロゴから飛ばしてくれて、ハイもう楽しい。女神姐さん、カッケー!

続くオープニングクレジットもまたカタルシス満点。タラハシー、コロンバス、ウィチタ、リトルロックが並んでる姿の「よ!待ってました」感の正しさに劇場で思わず膝を打つ。

その映画が楽しかった指標のひとつに「あいつらにもう一度会いたい」というのがあると思うが、シリーズモノがわたし達に与えてくれる喜びもそういった要素がどれだけ上手く作用しているか、という部分にあるはずだ。そういう意味で今作はその辺りを上手く消化してくれていた。続編になると主要キャストが何らかの理由で消えているというケースが多い中、それぞれが10年間でそのキャリアを積んだ上で今作に再集結したのが嬉しい。

新たなキャラクター達とのバランスがまた絶妙で、ロザリオ・ドーソンルーク・ウィルソンの安定感はもちろんだけど、特にマディソン役のゾーイ・ドゥイッチが素晴らしい。このマディソン、コスメとKawaiiだけを追い求めながらこの世界をサバイヴしていたかと思うと、何気に1番生命力があるんじゃないだろうか。そんなキャラクターを嫌味なくキュートに演じられるコメディセンスを持った彼女だけど、リー・トンプソンハワード・ドゥイッチの娘さんだったと聞いて納得。なんか『恋しくて』観たくなってきた。振り返ると彼女のいるシーンで1番笑ってた気がする。車の中のやり取り、最高だった。

前作で成立していた疑似家族感は10年を経て更に強化され、もはやそれは疑似でも何でもなく普通に家族になっていて、だからカップルの倦怠や親子の断絶といった事態が発生していくわけだけど、こういったカジュアルで〝身軽〟な作風の中でも、ふとした瞬間に目を見張るような演技があったりするのもこのキャストならでは。

個人的にハッとさせられたのはタラハシーウディ・ハレルソン)との父娘関係の中でリトルロックアビゲイル・ブレスリン)がみせる諦めと愛憎入り混じったような表情で、ほんの僅かな一瞬だったけどそういう場面があることで作品における信頼が増す。ライトなコメディだからこそ、そういうシーンが大事になる。エマ・ストーンの無言の演技とかね、流石ですよ。あとウディ・ハレルソンプレスリーが聴けます。

小ネタは色々あったようだけど字幕だとなかなか追いつかない部分もあるんだろうな、多分。どこまでがネタなのか判別つきにくいところもあるけど、まあそんな事チマチマ考えなくても、とにかく楽しいわけで。予告編に出てるからネタバレじゃないと思うけどBMさんも出てきますし。というかむしろそこが本編だったんじゃないかという気する。赦しと救済。

あ。曲もいいですね。オープニングのメタリカも良いし、エンドクレジットで流れるちょっとリプレイスメンツっぽいというかオルタナバンドが原点回帰したみたいな曲カッコいいなあ、と思って調べてみたらプレスリーの〝バーニング・ラブ〟でした。原点回帰どころか原点。

という事で100分以内という上映時間含めて合格点の作品。