週に1回劇場に行くか行かないかという程度で年何百本も観ている訳ではないが、個人的なメモとして。
まず前提として『アイリッシュ・マン』と『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は未見です。
という事でとりあえず10本を。
順位はなくて鑑賞順に並べました。
◯クリード2
◯ミスター・ガラス
◯ギルティ
◯スパイダーマン :スパイダーバース
◯バイス
◯ハンターキラー潜航せよ
◯アメリカン・アニマルズ
◯スノー・ロワイヤル
◯ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
◯ジョーカー
わー。『ブラック・クランズマン』とか『エンド・ゲーム』が漏れてしまった。そんで日本映画が入ってませんね。というかそもそも今年は邦画ほとんど観なかったなぁ。良さそうなの沢山あったんですけどね。
さて毎年ながら傾向はあるでしょうか。全体的には社会のマージナル(周辺)にいて生きにくさを感じている者達の物語が多い気がします。そこに自分を寄り添わせてるつもりもないし、普通の社会生活を送っているが、時折そういう寄る辺ない感情に心が絡め取られそうになる。
そういう意味で『ジョーカー』のアーサー・フレックはかなりの危険な劇薬だったかもしれない。リストにはないが『ホテル・ムンバイ』における剥き出しの暴力も心をザワザワさせる恐ろしさがあった。或いは『アメリカン・アニマルズ』のように「これは俺たちの物語だ」と思わずピカレスクに惹かれてしまったり…。
あとはいつも通りワンスアゲイン、赦しと救済の物語に涙する一年でもありまして。『ワンス・アポン…』でタランティーノがもたらしたマジックはとにかく素晴らしかったし、『クリード2』ではドラゴ親子の姿に落涙していた。
ドウェイン・ジョンソンの映画もいくつか観た一年でした。『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』、『ファイティング・ファミリー』、『ジュマンジ/ネクスト・レベル』の3本。特に『ファイティング・ファミリー』はドウェイン・ジョンソン自体の出演は少なかったけど、こちらもワンスアゲインのストーリーが大好物の作品でしたね。ダラダラに泣きました。それに『ワイルド・スピード…』は『バイス』のとびきりのラストにも繋がるという意味でも貴重な映画体感と言えるかも知れない。
シャマラン好きとしては『スプリット』から『ミスター・ガラス』への流れはたまらない。『アンブレイカブル』の前フリがここへきて効いてくるというシャマランによる揺さぶりに気持ちが傾いてしまった。もちろん2019年は『エンドゲーム』という大きな時代の終わりを目撃した大事な年ではあったけれどテレビシリーズ『ボーイズ』のようにヒーローを解体する動きも見られてなかなか面白い1年だったかも知れない。
今年改めて気になった人たちを。
ジャック・ロウデンは『イングランド・イズ…マイン』でのモリッリー役と『ファイティング・ファミリー』プロレスラー役という振り幅のある役柄を。
こちらも『ファイティング・ファミリー』のフローレンス・ピュー。今度、ブラック・ウィドーの相手役やるらしいじゃないですか。期待したい。
『ゾンビランド:ダブルタップ』でのゾーイ・ドゥイッチも気になりましたね。リー・トンプソンの娘って事でコメディセンスを感じる人でした。
あと改めてヘイリー・スタインフェルドちゃんの才能を感じたりして。彼女の出演作にハズレなし。『バンブルビー』での彼女は青春映画として間違いない佇まいがあってとても良かったなぁ…。
という事でリストの10本以外にも楽しくて心動かされる作品が沢山あった。どれひとつとして観なきゃよかったという物はなかった。
また来年、良い作品に出会っていきたいものですな。