妄想徒然ダイアリー

映画と音楽とアレやコレやを

いつだって、どこだって。『私立恵比寿中学 大学芸会2021〜Reboot 〜』12/28(火)@東京ガーデンシアター雑感。

ちゅうおんは観にいけなかったので、個人的には新体制になってから初めて臨むエビ中LIVE。前夜にちゅうおんCD特典のシン・EVERYTHING POINT 1/2を観てメンバーのスピーチ、特に柏木さんのアツい思いに涙腺を緩め、安本さんの手紙(りったんの下りの泣き笑い!)で一気に気分が盛り上がる。

私立恵比寿中学 大学芸会2021〜Reboot 〜』

f:id:mousoudance:20211228133538j:image

会場に向かう間、9人体制になった新バージョンの曲を聴いていると、新メンバー3人の声に触れるだけで感情のレイヤーがどんどん重ねられていく。うまく言えないけれど、心が暖かくなるような慈しみに包まれていく感覚になる。それは、まさにリブートされていく私立恵比寿中学というグループの歴史に尊さを見出しているという事なのかもしれない、と久々に並んだ事前物販の列でそんな事を考えたりする。そうして、期待のハードルがドンドンと上がっていく。

その結果…。

いやー楽しかった!

新メンバーの加入に関しては衒いも懸念も違和感もなく、ごくごく当たり前のように9人のエビ中がそこにいた。

〝イヤフォン・ライオット〟はまさにシン・エビ中の自己紹介的な意味で幕開けの曲にふさわしく、さりげなく新メンバー用の歌詞が加えられていた〝Family Complex〟と続く序盤の2曲だけで新体制、問題なしと断言したいくらいだった。

〝頑張ってる途中〟に至っては、もうまさにそのまま新メンバー3人の事であって、もちろんいつ聴いても良い曲なんだけれど、この夜は特に心に突き刺さってくる。みんな頑張れ、頑張れ。ていうか頑張ってますよね。

〝サドンデス〟をこうやって楽しく観られるのも久しぶりな気がする。最近はどうしても「立ち上がれ!私立恵比寿中学!」というりったんのシャウトに涙する事が多く、それはそれでもちろん素晴らしいのだけれど、そういう(わたし達が勝手に押し付ける)物語性を帯びない9人のキャラクターが各々発揮された楽しい空間がそこにあった。結局それでも涙してしまう自分がいるけれど。

ユニットコーナーでは安本・風見ペアの〝君のままで〟でいきなり心掴まれる。この曲は安本さん自身のメッセージでもあり、末っ子風見さんへのエールのようにも感じられて、ピンスポットを浴びたふたりの姿がシンプルでかつ、力強く見えた。こんなの、泣く。

ちょっと記憶がこぼれ落ちているけれど、柏木さんがレーザーを触ると音階が鳴り、やがて曲が始まる演出があって、まあぶっちゃけ目新しいものではないけれど、あれカッコよかったですね。すっくと仁王立ちした姿をモニターでは捉えていて、ボス感あってとても良かったです。

〝イート・ザ・大目玉〟〝HOT UP!!!〟はもう楽しくて楽しくて、この2曲だけで2kgくらい痩せた気がする。なんて思ってたら〝YELL〟〝スーパーヒーロー〟ですよ。さっきの〝君のままで〟と繋がる「生きつらさを感じる君に手を差し伸べる」ような慈しみに溢れるこれらの曲は、どうしようもなくわたしに響いてくる。そして、もちろん、泣く。というかここからは涙腺ゆるゆるです。

〝感情電車〟のぽーちゃんの伸びやかな歌声に泣き、〝ジャンプ〟に続く〝なないろ〟ではもう…。安本さんのアカペラは何ですか、アレは。

余り彼女たちに〝ストーリー〟を押し付けるのは良くないと思っていて、様々な出来事はもちろん耐え難く辛い困難として立ちはだかるけれど、そこに重点を置くべきではないはずで。だけど、やはりこの曲はね。

わたしも色んなエビ中を観てきた。無料イベントでぎこちなく踊っていたエビ中も、10人の時も9人の時も8人の時も、全てエビ中だった。そして6人体制から9人体制になったエビ中も、だ。その礎を築き、長い間屋台骨として支えてきた真山さん、安本さん、星名さん、柏木さん(とこれまでのメンバー全て)。そして新たな血としてエビ中に変革をもたらしたポーちゃんとりったん。そんな視点からこの日のステージを観ると、なるほど新メンバーがスーッとグループに溶け込んでいく様に納得がいく。そういう箱であり居場所なんだ、きっと私立恵比寿中学というのは。

〝Anytime,Anywhere 〟で2021年の学芸会は締め括られた。いつでも、どこにいてもエビ中エビ中だ。そういう意味で彼女達は(少しだけ)強くなっている。最後のグダグダのMCを眺めながら、わたしはそれを確信したのでした。