妄想徒然ダイアリー

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ロマンスを捧げよ。『9/11(日)♡十束おとは生誕祭♡おとはす最後のお願い♡2大祭り♡おとはすチョイスの激アツセットリストでワンマンさせて♡』雑感。

気がつけばTSUTAYA O-EASTSpotify O-EASTに変わっていた。それも時代やね。

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生誕祭の参加も何時ぶりだろうか。と思ったら1年前のおとはすとあんぬちゃんとの合同生誕祭以来だった。フィロのスの現場については前回がツアー最終日だったので2ヶ月以上前の事になる。おとはすの卒業ライブの詳細も発表され、いよいよ現体制の姿を見られるのも限られてきたが、なかなか全ての現場に参戦することも叶わない。

という事で2部からの参加です。参加していないが1部も結構な盛り上がりでエモーショナルな瞬間もあったようで。2部への期待爆上がり状態で渋谷に向かった。事前物販に並んでいるとduoではイベントが行われているようで、周辺には様々な界隈のヲタク達が集まってきているが、なんとも言えない活気があって何となくジンと来たりする。蒸し暑さも手伝って思わず〝こちら熱気ムンムンの現場です〟とコミック雑誌なんかいらない』の内田裕也のセリフを思い出したりする。

立ち位置の規制がないスタンディングもいつぶりだろうか。とこんな事ばかり言っているけれど、「沢山のお客様が来られます。半歩ほど前にお詰めくださーい」というアナウンスを耳にすると、かつてのライブハウスの状況が戻ってきているような気もする。客入れ曲の「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」を聴きながら開演を待つ。

新衣装で登場。のちのMCでそれぞれのコンセプトが語られる。奥津さんはセクシーという言葉に留まらないもっと欲望丸出しのドレス、あんぬちゃんはバレリーナ、ハルちゃんはお祭りを楽しむ女、そしておとはすはセーラームーン(あれ?プリキュアだっけ?)をイメージしたとの事。鮮やかな紅がクッキリと目に飛び込んでくる。

「はじめまして未来」から始まり「ライブ・ライフ」で締め括られる本編のセトリはおとはす考案だけあって、アツい。未見だけれども1部はかなり〝泣き〟の空間が生み出されたようだけれども、おそらくそれと比較して2部は楽しく躍動するフィロのスの姿が見られたような気がする。ここ最近のステージは観るたびにレベルが更新されていると感じているが、例えば「ダンス・ファウンダー」でフロアを煽って盛り上げるスタイルにはライブに対する彼女達のプライドと自信が現れている。

フィロソフィーのダンスという居場所に対する複雑な心境がおとはすの中にあってそれは推し量ることも出来ないけれど、この日の1時間余りの空間は、彼女がいたフィロのスというグループとしての記憶をわたし達に刻みこもうとする行為のように思えた。これまでのフィロのスのメモリーを呼び起こさせ、そしてこれまでとは違う更新された姿をみせて、これからの(おとはすないなくなった)グループの未来へ繋ぐようなライブだった。

アンコールの「パラドックスがたりない」も「すききらいアンチノミー」も終始踊って楽しい空間だった。わたし達はステージに手を掲げ、ベスト4はフロア全体を見渡すようにパワーを届けている。何度かメンバー達と視線が合った(ように思える)事で、わたし達のアドレナリンはバンバンと分泌される。

アンコール前のMCでおとはすが「みんなの可愛さを魅せて」と言いつつ、ハルちゃんと奥津さんは〝相対化された〟可愛さ、つまりはキュートな変顔を作りながら、わたし達を笑わせる。それはフィロのスの〝らしさ〟、個性のひとつであるし、そういったコミカルな部分と同時にカッコよさが表現されているところにわたしの心は動かされる。

生誕祭というよりはいつものワンマンという要素が強かった第2部は、「嗚呼、やっぱりフィロのスは良いなあ」という気持ちが湧き上がってくる訳だけれど、同時に現体制の時間が限られている現実も思い知らされる。

ジャンプしたり、クールな表情を見せたり、高々と脚を上げるおとはすを目の当たりにしながら、過去のおとはすの姿までがオーバーラップするような錯覚を覚えた。終始、楽しく心躍るような空間だったけれど、ふと感情が動かされ泣きそうになる自分を発見していた。

わたしにとって現体制を見られるのも、いよいよ野音の卒業ライブだけになるかもしれない。限られた時間の中で、わたしは今夜ロマンスを捧げられただろうか。いや捧げられた筈だ、と思いながら道玄坂を下りる。