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前作『NO WAY OUT』には、やや物足りなさがあったけれど、今作は「犯罪都市」シリーズらしい楽しさが詰まっていた。やはりチャン・イス(パク・ジファン)の存在が大きく影響している気がする。今回もコメディリリーフとして大活躍だったし、文句を言いながらもキチンとミッションに貢献している辺りに、笑いながらも妙にグッと来てしまったりもする。
ストーリーの骨組みは、シンプルでシリーズのフォーマット通りだ。ヴィラン登場→マブリーの拳→ヴィランの暴走→マブリーの拳→マブリーの拳→ヴィランとの対決→マブリーの拳、拳、拳、拳…→大団円、打ち上げ、という流れは鉄板ではあるけれど、ベタとしてのエンタメが成立している。
今回のチャンギ(キム・ムヨル『悪人伝』コンビ!)も悪くはなかったけれど、個人的には2作目『THE ROUNDUP』のカン・ヘサン(ソン・ソック)の狂気と冷徹さには敵わないという印象だ。あ、エレベーターでの互いに相手を値踏みしていく描写は良かった。
そして、やはりチャン・イスだ。彼の自己犠牲なくして事件の解決はないし、実際にここぞという場面でチームを救う活躍もしている。FDAのバッジを誇らしげに見せる場面は、笑うと同時にちょっと涙腺も緩むくらいだった。文句を言いながらもソクト兄貴に協力するのは、もちろん打算や見栄もあるけれど、「警官になりたかった」という幼い頃の夢を実現しているという悦びもまたあるはずで、そこに少なからずグッと来てしまう。俺の人生、ここで逆転してもいいかな?という思い。エンディングの曲もアツい。
今作に不満があるとすれば、最後の打ち上げシーンがなかった事で、出来ればあの焼肉屋さんで今回のチームで乾杯する姿が見たかった。映画を観た後にチャミスルをあおりながら思う。