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溢れる東映まんがまつり感。【映画】『ボルテスV レガシー吹替版』雑感。

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テレビシリーズのダイジェスト感は否めず、どうしてもテンポは悪くなるし、CGの粗さも気にならない訳ではない。とはいえ、主人公、クールな2番手、太っちょ、女の子、子供というお馴染みのキャラクターも〝再現度〟高くて、合体ロボを見ているという満足度もある。主題歌や合体シーンにワクワク感も、ある。 まあ、ただ一本の映画としてみれば、「最高ーーーー!!」という賛辞を与えられるようなモノではなかった。

ただし。この作品がフィリピンという国で熱烈な指示を受けているという背景と、そして何よりも「コレが好きなんだ!作りたいんだ!」という思いは無視できない。それがなければ、こういった作品が出来なかったハズで、そのアツさこそが本作の強みだし、そこは評価したい。モノづくりの原点、初期衝動が感じられる作品には、リスペクトを抱く。少なくとも、いま、日本で合体ロボの実写版を作りたい!と心の底から思っているクリエイターがどれほどいるのか。(いや、わたしがそれを求めている訳ではないけれど…)

代理店的な発想やマーケティング重視の安直な企画で作られる作品の惨憺たる結果を見れば、この作品がどれだけ恵まれているかはわかる。それだけに、惜しい感じもない訳ではないけれど、気がつけば主題歌の旋律を口ずさみながら、劇場を出ていたわたしでした。