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アイツら、いま何してる?【映画】『犯罪都市 NO WAY OUT』雑感。

マ・ドンソクの拳が炸裂!映画『犯罪都市 NO WAY OUT』本予告 - YouTube

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ポップコーンムービーとして充分楽しめるし、マブリーちゃんの腕っぷしだけで白飯5杯系イケるのは相変わらずではあるんだけど、少し物足りなさを感じたというのが正直なところ。

冒頭で非情なヴィランの登場→マブリー登場でいつもの腕っぷしを披露して小悪党を制圧する場面→上司や仲間とのやり取り→街で犯罪発生→裏社会に乗り込み捜査→ヴィランとの対決→皆んなで打ち上げ、という定番の流れは安定していて楽しめる。んだけど、何かが足りない。

それはやっぱり前2作の強力班の面々がいないことに尽きるのかな、と。マ•ソクトが広域班に異動(出世?)した事でメンツが変わっているのは仕方がないにしても、これまであったチーム感•バディ感要素がもう少し欲しかったなぁ、と。中間管理職的な事なかれ主義のように見えて刑事としての矜持を持っていた強力班の班長のような存在が必要だったと思う。今作の広域班のリーダーや後輩たちも悪くはなかったんだけど、どちらかというとソクトがひとり暴れている感じに見えてしまってその為最後の打ち上げも今ひとつ盛り上がりに欠ける。「ROUND UP」の打ち上げの時にあったアドリブ(っぽい)で思わず笑ってしまうような緩さは、チームワーク感があってこそ。これまでにあったコイツらにまた会いたい感がないんですよね。そこが残念だった。班長に会いたい。

裏社会のチンピラ達を利用して捜査をするのもこれまでのシリーズ通りではあるんだけど、イス組のようなどこか憎めない愛嬌が欲しい。通訳させられる女の子なんて、もっと出番あってもいいような勿体ないキャラクターだった。國村隼さんも青木崇高さんも楽しそうにやっている感じで良かったけれど、こちらも、もう少し見せ場があってもという感じがするし、チュ•ソンチョルもこれまでのヴィランと比べるとスケールが小さいというか、何をするかわからない狂気がもたらす恐ろしさに欠ける印象。頭もあんまり良くないように見えるし、もう少し悪役としての気品のようなものが欲しかった。ラスボスをようやく倒したというカタルシスに欠けるのも、そこにあるのだろう。

という訳で打ち上げシーンにもワクワク感は少なかったけれど、エンディングでは続編に期待させる仕掛けもあって、それを楽しみに待つことにする。ソクトとその仲間達にもっと化学反応が起きていいればいいな、と。