妄想徒然ダイアリー

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ダンスは止まらない。『10/7(土)私立恵比寿中学 オケラディスコ2023 atパシフィコ横浜国立大ホール』雑感

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オーケストラ+ディスコというのは判ってはいるが、果たしてどのようなステージになるのかは未知数の状態でみなとみらいに向かう。入場時には〝光り物の使用禁止〟とのアナウンスがあり、ナルホドと思うが何がナルホドなのかはぼんやりしている。客入れ曲にはハウス/ダンス系ミュージックが使われている。ちゅうおんのようにしっとりと聴く感じでもなさそうだ。

相変わらずセトリは記憶からこぼれ落ちていく。しかし、オーケストラ(とバンド)の重厚な音圧とエビ中の歌声は予想外にマッチしていた。所々、イヤモニを気にするような場面もあって歌いにくい事もあったのかもしれないが、それは余り気になるようなポイントでもなかった。

わたしの席はかなり後ろの方で、肉眼では何となくメンバーの識別が出来る程度で表情などはモニターを見ないと判らないくらいだったけれど、踊りのキレがいつもよりあったようにも感じた。

序盤は、どうやってノっていいのかを掴みかねているように思えたフロア内も徐々にあったまってくる。アッパーな曲とオーケストラとの化学反応或いはしっとり系に深みを与えるパターンがあったり、「あ、この曲こういうアレンジになるのか」とか余りLIVEで観たことのないような曲もあって、セトリはバラエティに富んでいた。

ペンライトの使用が禁止されていたので(という割には開演前のアナウンスで使用可能と誤解されるフレーズがあったのは謎であった)いつものようなカラフルなフロアではないが、照明の演出なども効果的だったように思う。みんな自由に身体を揺らしているようだった。わたしもそのひとりだ。

そういう意味ではいつものエビ中ライブとは勝手は違っていたけれど、10人のパフォーマンスはとても良かった。ステージで動ける範囲は狭かったけれどその限られた条件の中で、それぞれが歌い踊っていた。真山さん、安本さん、美怜さんといつたお姉さん組の安定感、ぽーちゃんとりったんのコアなエンジンとして引っ張っていく感じ、ココユノノカの成長、そしてエマユナのとんでもない即戦力感。10人それぞれが個性を活かしている感じが遠目ながらも伝わってくる。

オーケストラとのコラボレーションも、ただBGMがオーケストラというだけではなくて、例えばヒップホップにおけるサンプリングとかオルタナ系で弦楽器が使われる感じとか、そういったものに近い印象があった。だからこそ、まさかのラストのアノ曲(特にりったんが凄くカッコいい場面があってそれだけでもお釣りが来る)には驚いたのだけれど、同時にこのライブのコンセプトがギューっと凝縮されていたという印象だ。

セレブレーションに満ちた空間には独特のカタルシスがあって、オーケストラによる締めくくりにも圧倒されるパワーと大団円感があった。そういう意味では年末に観たくなるLIVEでもあった。ていうか年末にやってください。