妄想徒然ダイアリー

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十人で笑え。『私立恵比寿中学 spring tour 2023~100%ebism~』7/16(日)パシフィコ横浜国立大ホール

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広島公演などかなり惹かれるツアー日程だったけれど、何だかんだでファイナルのみの参加となった。FCイベントを除けば、昨年の柏木さんの卒業ライブ以来の現地参戦で、エマユナ加入後の10人体制のエビ中がどうなっているのか期待とほんの少しの不安を抱いて横浜へ向かった。

それにしても暑い。呼吸する空気まで熱せられているような気がするくらいで、今回はグッズ購入は諦めて開演三十分前くらいに入場。あくまで感覚的な印象だけど観客の年齢層に変化があるように思えた。全体的に若く、女性の割合も多くなっているのではないだろうか。ココユノノカやエマユナのグッズを身につけた人も目立つ。そして、それはもちろん良い事だ。

「PANDORA 」での開幕で(なるほど。やる気ですね?)と身体が臨戦体制となる。「放課後~」「HOT UP」からの「パクチー」という変化球もニクイ。ここまで何の違和感もなく10人体制のエビ中を観ている事に気がつく。やはり3カ月のツアーの中でチームとしての力が強くなったという事だろうか。編成が変わったというノイズは全くと言って良いほど感じなかった。ココユノノカもこれまで以上にエビ中メンバーとしての存在感が増してきているし、何よりエマユナの表現力の高さがヤバい。

メンバー紹介的にダンスコーナーがあったのは「オメカシフィーバー」(やっぱりこの曲はライブで凄く映える)でしたっけ?この辺りからは記憶がどんどん抜け落ちていくけれど、新旧の曲をバランスよく織り交ぜたセトリにエビ中としての矜持を感じたし、安本さんが最後のMCで言っていたように〝変わらないエビ中の良さと変わっていくエビ中の良さ〟が良く表れていたように思う。

「kyo-do?」(今更ヤマモトショウさんの曲だったと知る。好きなハズですわ)の後にあったりったんとモニター君とのやり取り。まったりとした茶番コーナーのはずなのに、説明出来ない感情が湧き上がって妙にグッと来てしまった。こういう場面に出会うとツアー他のところも行っておけば良かったな、と少し後悔する。

小久保さんの「ハハハ」という愛想笑いや携帯事件での仲村さんと桜木さんもキャラ立ちしているけれど、他の人が話している時に「ウンウン」とか身振り手振りでリアクションしている風見さんをわたしは見逃さない。などと思いながら気がつけばライブも終盤。「禁断のカルマ」「バタフライエフェクト」というセトリは「このエビ中で行くよ」という宣言のようにわたしには感じられた。本編ラストの「イート・ザ・大目玉」の前に真山さんが言った「今のエビ中をぶつけます!」という言葉に嘘はない。

やっていいこと以外 やらないでいいの?

わたしはエビ中のコールにそれほど馴染みがある訳ではないし長い間声の出せないライブになれてしまってはいたけれど、アンコールの「ハイタテキ!」での「ほれたっ…!」だけは全力で叫んだ。

そして「なないろ」。わたしは青く灯したペンライトをほとんど振ることもなく曲をしっかりと身体に染み込ませるようにしていた。上手く言えないけれどこの夜の「なないろ」はまさに青い空が拡がるような明るさもあって、この曲をこの日この10人のエビ中でパフォーマンスすることにエビ中の覚悟を感じた。

最後の挨拶で真山さんが「さいたまスーパーアリーナへ…誰ひとり…」というところで言葉を詰まらせた場面には様々な感情があってそれはわたし達が推し量るようなものではないけれど、「ボイジャー」と「涙は似合わない」には明確にくっきりとこれからのエビ中が歩み始めるというメッセージがあった。「過去は過去として残っているけれど、これが今のエビ中で、これからもエビ中はあり続ける」それがこの夜のライブに詰まっていた。

そう、これが今のエビ中だ。十人で笑っていって欲しい。