妄想徒然ダイアリー

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そして扉は閉められる。【映画】『ボーダーライン/ソルジャーズ・デイ』

ファーストカットで「あ。コレ傑作」というのもあれば、ラストカットがとても印象的に残る作品もある。

という事で

『ボーダーライン/ソルジャーズ・デイ』

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予告編はこちら→  https://youtu.be/V84vyonVrrI

監督、撮影、音楽の担当が変われば、シリーズとしての続編というよりは、別物として考えた方が良いのは確かな話だろう。

事実、画面からヒリヒリと伝わる緊張感やそれを高める音楽は前作の方がエッジが効いていたのかもしれないが、今作の画面や音楽からもドキドキさせる緊張感は伝わってくる。荒地を縦列で進んでいく車列だけで伝わるあの緊張感と不穏な空気!

なによりもアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)の物語として見てみると、心がチクチクする。アレハンドロとイザベラの関係が、前作のアレハンドロと比較した時に非情さが足りないかのような印象を受け、そこに違和感や物足りなさを抱く人もいるかもしれない。わたしはむしろ彼の行動を任侠的な振る舞いと捉えたい。まあ、そこが甘いと言われればそれまでですけど。そう見るとマット(ジョシュ・ブローリン)の行動も任侠に引き摺られてるかな。

そして、あのラストカット。最後のシーンが始まった時、「あ。アレがこうなって終わる気だな。てかそうでなければ間違いだ」と思って、まさにその通りになった時のカタルシス。これはネタバレでもなんでもないから言っちゃうけど、ドアが閉められるんです。あの締めくくり方は実に正しい。それは負の連鎖なのかもしれないし、逆に負の連鎖を断つ事なのかもしれない。ただシカリオ(暗殺者)の仕事は続いていく、その事実がズシンと腹に来る。

 

最後にメモ。

・最近はマシュー・モディーンをよく見るようになった。嬉しい。

・イザベラちゃん可愛い。ある場面でパチっと表情変わるところ良かった。

・どう考えてもあるわけないんだけど、銃構えるエミリー・ブラント見たかったよね。