妄想徒然ダイアリー

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ショート矢野の安定感。『私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024 ~the other side of indigo hour~ 6/16(日)NHKホール』雑感。

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わたしはカープファンなので、そういう例えをしてしまうけれど、矢野や末包といった「若鯉としてこれから、のんびりと成長を見守ろう」と思っていた選手が、気がつけば頼もしいほどの戦力になっていたという驚きに近いものが最近のエビ中(えびちゅう)にはある。ココユノノカの3人は勿論のこと、エマユナの成長が恐ろしいくらいだ。

3週間ほど前に観た川崎の時と比べても全員のスキルか上がっている。真山さんも伸びやかな歌声が戻ってきているし、安本さんのソウルフル溢れるパフォーマンスも美怜ちゃんの揺るぎないアイドル性も健在だ。今日、ぽーちゃんはお休みだったけれど、りったんの魂が揺さぶられるような踊りと歌声が相変わらずわたしの心を突く。桜木さんはその個性を如何なく発揮しているし、歌がどんどん上手くなっている。小久保さんの独特のリズム感とそこから発せられるユニークさは最早エビ中には欠かせないピースだ。風見さんはその生真面目さをキープしながらも、その枠をハミ出す感じが出てきていて微笑ましい。

そしてエマユナである。最年少の2人は、しかし、それを感じさせない程の安心感がある。仲村さんは、ソロ公演を配信で観た時に「こんなに喋る子なんだ」という新たな発見があったけれど、ただスキルが高いというだけではない不思議な魅力がある。そして桜井さん。恐ろしい子ッ!川崎の頃から比べても圧倒的な存在感。柏木さんの印象が強い曲でも、しっかりと伸びやかな歌声で魅せる。幾つかの場面で思わず感嘆の声が出る。こういった所謂〝聴かせる〟系の曲だけでなく、パワー溢れる賑やかな曲でも魅力を発揮する。こういう表現が適しているか分からないけれど、Perfumeの「ナチュラルに恋して」あたりをピンヒールで踊ってみて欲しい、そんな事を思ったりもした。

ツアー2回目だった事もあって、セトリに大きな驚きはなかったけれど、むしろその事でパフォーマンスに集中して観られた気がする。ぽーちゃんの欠席は残念だったけれど、その分皆んなの気合いも入っていたように思えたし、客席の熱気もアツかった。アンコールの声の圧をこれほど感じたのも、随分久しぶりだったのではないか。

笑えない日だってあるけれど

君の全てが明日をてらすから

エビ中、まだまだ大丈夫だと改めて確信しながら、公園通りを下りていったのだけれど、それにしても渋谷は落ち着かない街(あと、全体的に汚れていている。特にセンター街あたりには落ちているゴミが多い)になったなぁとも感じた。エビ中には全く関係ないけれど。