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私の力、試してみる?【映画】『キャプテン・マーベル』(IMAXレーザー3D)雑感。

ほとんどの物語には恋愛の要素が大小様々な形で取り入れられている。それを否定する訳ではないが安易にそれを利用して誤魔化される事には抵抗したい。

という事で観てきましたよ。

キャプテン・マーベル

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映画『キャプテン・マーベル』本予告 - YouTube

まずですね。IMAXレーザー。いや綺麗でした!ちょっと席の位置が良くなかった(リアスピーカーに近すぎた)けど、画面はくっきりクリアで明るい。

あと冒頭のマーベルロゴのパラパラムービーのところ、泣けます。

さて。

そういう意味では本作は意図的にそうしているような気がして、あまりポリティカルな解釈をするのも好みではないし、話がややこしくなるので避けたいが、とにかく女性が闘う物語だった。

そしてまさかの猫!猫ちゃん映画ですよ!これ!

あと終盤の戦闘シーンの、まるでデス・スターでの闘いのようなスピード感。そこだけ切り取って観ればスターウォーズの新作だと言っても違和感ないくらいのカッコよさ。

予告の段階で「ブリー・ラーソンねぇ…。いい役者だとは思うけどMCUの世界とはそぐわないような気がするなぁ…」と思ってた自分を叱りつけてやりたい。ブリー・ラーソン、良かったですよ!

その点では「ワンダーウーマン」のガル・ガドットちゃんも素晴らしく強さと美しさを兼ね備えた最強のキャラクターであったが、彼女には恋の物語があった。今回のブリー・ラーソンにはそれがない。そんな暇はないとばかりに〝使命〟をやり遂げようとする。

記憶を失った彼女がキャプテン・マーベルとなる過程において過去の記憶がキーワードとなっており、アネット・ベニングが演じるキャラクターが重要となってくる訳だが、ネタバレしない程度に言うと〝虐げられた者たちの歴史〟とでもなるだろうか。だからこそ幼少期から次第に成長していく過程でそれぞれの〝屈辱の歴史〟をはねのけるように立ち上がっていく姿にわたしは涙した。

「お前には出来ない。引っ込んでいろ」と言われ続け思い込まされてきた過去を清算するかのようにパワーを覚醒させるキャプテン・マーベルにわたしは拍手を送りたい。これはフェミニズムミソジニーも関係ない。社会への矯正を強いられ屈辱を受けた者のリベンジの物語だ。その矯正から解放された時、彼女のパワーは無敵となる。その姿はかっこよく痛快。

もう一つ価値観をシフトさせる要素としては正義とは何か?ってところだろうか。結局、正しい世界・真なる世界などというものはなく、正義は相対的で立ち位置一つである大きく変わる。あるキャラクターが言うように「私の手だって血で汚れている」という話だ。 ではキャプテン・マーベルの正義はどこにあるのか。おそらくは「私をどう扱ってきたか」に対しての行動になるのかなぁ。

 

キャプテン・マーベルが過去と対峙するシーンの導入部で流れるのはこの曲だ。

Come As You Are

Come As You Are

そして彼女は覚醒する。