妄想徒然ダイアリー

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こんな時だからこそ、愛が欲しいのです。『2/17(月)フィロソフィーのダンスpresents Singularity8 guest:スカート@渋谷クアトロ』雑感。

わずか2週間の間に色付きが変わり、絶望論と楽観論が飛び交う現実的な道標が見当たらない不透明で暗澹な世界になるとは思いもしませんでしたね。

という事で行ってきました。

Singularity 8 /guest:スカート

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スカート

深夜たまたまテレビをぼんやり観ていると面白そうなドラマをやっていて、気がつくと引き込まれていく素晴らしい回で、調べると野木亜紀子さんオリジナル脚本でタイトルは『コタキ兄弟の四苦八苦』というものだったのですが、わたしは割とこの人の書くドラマは好きだったので、ああなんで今まで見逃していたのかと悔やんでいると、間髪入れず次のドラマが始まった。今度はグルメ系のいかにもテレ東らしいゆったりと肩肘の張らないドラマで、『孤独のグルメ』の二番煎じと言えばそれまでなんだけど、主演の濱津隆之さんのキャラクターもあるのだろうかローファイな雰囲気も深夜のムードにハマっていて、こちらもついつい最後まで観てしまう。そうするとエンディングテーマに流れてきた曲が一瞬くるりか?と思うような、まあつまりは自分の好みに近い感じの曲だったのですが、その曲というのがスカートさんの〝標識の影・鉄塔の影〟だったのです。これがわたしのスカート、ファーストコンタクト。

さて。静かに登場した澤部さんは予想以上に大きくて、抱えるギターが象さんギターに見えるほどだった。その迫力のある身体から発せられる音楽は繊細で静かな印象が強いけれど、その一方で激しさもあってギターをかき鳴らす姿はブラック・フランシスのようでもあった。というのは少し嘘。

バンドとのアンサンブルも良くて、ザ・朴訥という感じのMCも程よく、いやー良かったですね。

フィロソフィーのダンス

まず最初に2/14(金)放送のNHK『ごごウタ』について言わせていただきたい。氷川きよしというビッグネームを筆頭に演歌色の強い番組構成の中に立つフィロのスちゃん達の姿は、良い意味での違和感があってたまらなかったのと同時に、そこにある「ザ・芸能界」的な空気に溶け込んでいく4人に不思議な感慨深さがあったりもして。他の出演者さんたちのトークや歌を聴く時の姿も健気である種の初々しさもあって、とても良かったですね。個人的には、ウンウンと頷いたり「びっくり!」みたいなリアクション芸をしつつ、時折緊張から来るのでしょうか唇をペロッと舐めてるあんぬちゃんに注目しておりました。

テレビサイズの〝ダンス・ファウンダー〟はその物足りなさも含めてメジャー感の現れでもあって、司会の小堺さんに腕上下パカパカの振付を覚えて頂いただけでも価値のある出演になった筈だ。

そういう経験があったから、という訳でもないだろうけど、この夜のステージも貫禄たっぷりで、マスク越しだろうが何だろうがそこへエンタメと愛を届けてやろうじゃないか、という矜持すら感じる頼もしさがあった。それは例えば事前にSNSでおとはすが〝ライブに来れない事を後ろめたく思わないで〟と発信した事も含めて。

〝ダンス・オア・ダンス〟から本編ラストの〝スピーチ〟まで隙のないパッケージの1時間だった。序盤の〝コモンセンス…〟から〝ライブ・ライフ〟のアゲアゲモードも〝シャル・ウィ・スタート〟や〝アイム・アフター・タイム〟のしっとりタイムを経てからの〝ダンス・ファウンダー〟もアツイし、〝アイドル・フィロソフィー〟のアンセム感にはちょっと涙腺が緩んだ気がするけど、もしかしたら花粉症で目が痒かっただけかもしれない。

あと〝スピーチ〟のラストはハルちゃんと奥津さんの結婚式みたいになってて微笑ましく感じる一方で、あ、そうか柄本時生パイセンの祝福の意味もあったのか、と後になって気づいて益々良い夜だったと感じる。アンコールの〝DTF!〟はまた格別なものでして。この盛り上がりには少し懐かしさを感じるような気もするが、実に良い締めくくりですね。

久しぶりに観るLIVEだったという事もあったのだろうか、特にあんぬちゃんの動きがいつにも増してダイナミックでキレがあるように感じられて、特に〝シスター〟の思いのほか激しい振りが印象深い。そう、この曲は観る度に印象が変わっていくが、曲そのものも良いけれどダンスが加わった時の最強感は、是非ライブで体感して欲しい。

あ、そうそう。緩めのカールがかかったロングヘアーのあんぬちゃん、さりげなくツインになっているおとはす、外ハネボブのハルちゃん(時々、前髪が顔を隠した状態になったり、オールバック風になったりとするとこカッコ良かった)と、髪型もベスト4だったのですが、奥津さんのひっつめ髪的ポニテは反則ではないでしょうか。

特典会がない分という訳でもないだろうけど、最後の去り際もほんのちょっとだけ長くいてくれていたようにも思えて、ハルちゃん&奥津さんのの「ちゃんと手洗うのよー」「指と指の間も洗うのよー」のお母さん感も良かったけど、やっぱりなんと言っても「ありがとーございやしたッ…!」と背中で声援を受けながら去るあんぬちゃんのカッコよさですよ。

はー楽しかった。