妄想徒然ダイアリー

映画と音楽とアレやコレやを

紅い夜にララバイを聴きながら。『新しい学校のリーダーズa.k.a ATARASHII GAKKO!-むむむ!?無名卒業ライブ〜AG FRIDAY AFTER SCHOOL 』〜5/20(金)@Zepp DiverCity tokyo 雑感。

f:id:mousoudance:20220520171820j:image

ヤバいの一言。

語彙力を失う程に最高のステージでした。今夜、新しい学校のリーダーズはワンステージ上に上がった。そのステップを駆け上がる音がした。とそんな事をいってしまうくらい脳みそ掻き回された、そんな感じです。

今回はかなり良い整理番号が取れて、最前に位置する事が出来た。リーダーズ•オブ•ザ・ニュースクールやN.W.Aが流れる中、静かに開演を待つ。ステージには机が並んでいる。後ろにはロッカーがあり、なるほど教室をテーマにした舞台装置であることがわかる。配置された照明がぐるぐると回っていて、まるでそれはBGMに合わせて踊っているようにも見えた。(今日はいつも以上に感傷的になっているのかもしれない)

いよいよ開演。明転すると机にセーラー服を着た4人が座っていたが、それはメンバーではなかった。そう、今回はステージに4人だけでなくてゲストダンサーの方々(後にSUZUKAさんから〝ズ〟と紹介されるこの集団の皆さん。音のひとつひとつに合わせた動きやメンバーとのシンクロ具合も素晴らしい)がいて随所で活躍していた。その事もこれまで観てきたとは違うものがこれから始まる事を予感させていた。

そして「透明ボーイ」で4人が目の前に来た時、それはもちろん今まで観てきたその姿と変わりはないはずなんだけれど、どことなくオーラの発し方が違うように感じられた。シンプルに言うと〝スターになった〟という印象を持った。新しい学校のリーダーズ、ATRASHII GAKKO!である事への矜持のようなものが強くなっている、とそんな事を思いながら手を振っていた。そこから終演までは、本当にアッという間だった。楽しく、そしてカッコいい空間を浴びているその事実だけでアドレナリンがドバドバ出ていて、LIVEを体感していく悦びに身を委ねていた、そんな1時間半だった。

素晴らしい場面が沢山あった。沢山ありすぎて記憶のキャパシティを超えているが、ツラツラとメモのように記してみる。

「恋ゲバ」では女生徒と先生役としてゲストダンサーの人達が配役されていた。何気ないように見えるこの演出が実は肝のような気がしていて、その事で今回のステージが単なる音楽ライブに止まらない何かに変わった瞬間のように思える。この曲を歌うSUZUKAさんはある意味で主人公である女生徒Aを演じている訳だけれど、普段我々はそれをSUZUKAさん或いはリーダーズの姿を通して見ている。しかし、今回はその主人公を投影する形で別な個体として女生徒Bが目の前にいる。その事でステージ上にマジックが起きているようにわたしには感じられた。その事をロジカルに説明できないのがもどかしいのだけれど、演じるという行為における切り離されたアイデンティティ問題がそこにある気がする。

と、自分でも何を言っているかよく分からない状態だけど、とにかくこの瞬間、何かが変わったような気がしてならないのです。

そして「恋ゲバ」が終わってSUZUKAさんが「先生に恋なんてしなきゃよかった。」としんみりした後で「さ。何か面白いテレビでも見ようっと」と次の曲「オトナブルー」へ進む場面もとても良かった。

目の前にスクリーンが現れ、そこにテレビ画面が投影されている。我々は薄いそのスクリーン越しにステージ奥にいるリーダーズの4人を観る形だ。つまりテレビの国にいる4人を観ている訳で、なんだかよかわからないけれどグッと来る演出だった。

スクリーンという〝隔て〟と高く奥行きのある場所に立つリーダーズとの〝距離感〟は言ってみれば「記号化されたスター」としてのパロディではあるのだろうけれど、それが妙に心を打つ。パロディどころかまさに〝スター〟になってきてるじゃんか、という感情が身体中を駆け巡る。

例えば新曲「WOO!GO!」で振り付けをレクチャーしながら観客を巻き込んでLIVEを使っていく様子などにも貫禄すら感じたりもする。もっと大きい会場で脳みそグチャグチャにしてナイキポーズを決めたい。

嗚呼、記憶が混濁している。4人が色とりどりのマラボー(というのを今初めて知った。バブル感のあるフワフワの首巻きみたいな奴)をしていたのは「恋文」で合っているだろうか。アレも凄く良かった。(段々と語彙力を失ってきている)

カッコいい場面をあげればキリがない。RINさんがズの皆さんを引き連れて踊る場面、クールな髪型をキメてきたRINさんとズの方々とのシンクロ具合が圧巻だった。ダンスに化学反応が起きていて、最高です。大きな青い月をバックにしたMIZYUさんの「雨夜の接吻」の神々しさ(の一方で「時をかける少女」ジャンプをするキュートさ)とSUZUKAさんが何度か見せた咆哮(にはホント鳥肌立ちました)、そして「Pineapple Kryptnite 」で倒れ込むKANONさんの完璧な動き…などなど。

そうそう。「intergalactic 」で登場してきたモーリー•ロバートソンさんにはビックリした。と同時に独特の空気感がリーダーズとマッチングしていて、楽しい。パイセン、ロボットダンス最高でした。

いや、「Pineapple Kryptnite 」ヤバくなかったですか???一度短めのMIXの後に再度始まる時の高揚感。

Dream with me,

how the world can be better and
Sing with me, we’ll be always together
Before you die, sing a lullaby

Close your eyes,

you can always remember me
By your side, you can hear me whisper…
Before you die, sing a lullaby

のところがいつ見てもカッコいいんですが、今回は特に素晴らしくて、さっきも書いたけれどKANONさんの倒れ方が完璧に美しく、網膜に記憶した映像を何度も繰り返したくなる。紅い照明によって繰り広げられる世界。退廃的だけれども、抗えない美しさに溺れていく、というか。いや最高で間違いなく今回のライブのハイライトでしょう。

そして我らがアンセム「迷えば尊し」でLIVEは締めくくられた。手をステージに掲げて、その感情はどんどんと昂っていく。何度体験してもこの高揚感とLIVEが終わってしまうという寂しさは独特なものだ。

ゲストダンサー「ズ」さん、モーリーさん、そういった方々とのコラボ含めて、素晴らしいパッケージとなった。どこかでMIZYUさんだったかRINさんだったかが発言されていたけれど「一回で終わるのが勿体ない」くらいに完成度が高いステージだったと思う。リーダーズの歴史のターニングポイントになるLIVEであったと思うし、配信も買ってアーカイブを観るわけどけれど、これはゴールなんかではない。「ワシらのまだ通過点やで、これは」とSUZUKAさんがいう通り、これからドンドンと大きくなっていく予感がビンビンする。

青春はエンドレス。そして新しい学校のリーダーズの未来の可能性は無限だ。今日はこれくらいの事をいってもバチは当たるまい。