妄想徒然ダイアリー

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浄化され新たな年を迎える。『Perfume COUNTDOWN LIVE 2023-2024 COD3 OF P3RFUM3 ZOZ5』雑感。

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蕎麦屋で天せいろで一杯やるというのがここ数年の大晦日ルーティンだったが、行きつけの蕎麦屋が閉店してしまったことでそれも呆気なく崩れることに。あとは紅白を見ながら毛蟹を食べる儀式だけは続けていきたいところ、と言いながら2023の年越しはPerfumeのカウントダウンLIVEになりました。

いやー最高の年越しでしたね。前回のカウントダウンLIVEの紅白生中継や、ちゃあぽんのMCなども含めた賑やかさとは趣きは違うけれど別な意味での〝お祭り感〟があってとても良かった。

ロンドン公演の再演となる今回は〝これがPerfumeです。よろしく〟と自己紹介するセトリになっていた。ベスト盤のような構成が生み出すカタルシスがある。冒頭のFLASHからエレワ、レーザービーム、ポリリズムの流れはそれだけで贅沢な時間だった。わたしは一般席だったけれど比較的出島に近いアリーナだったので感慨もひとしお。個人的にはP Cubedの東京ドームの時に観た過去と現在と未来を繋ぐようなポリリズムに匹敵する程に感情を揺さぶってきた。高揚感と共に涙腺を刺激する何かを感じていて、この時点で豪華な頂きものを手にしたような満足感があった。

MC後のブロックは〝踊る〟事に焦点を置いていたように思えた。〝Spinning World 〟や〝アンドロイド&〟〝edge〟は踊る3人を観ているだけでも自分の中でアドレナリンがビンビンに分泌されていくのが分かる。そして相変わらず光と影の演出が素晴らしい〝FUSION 〟に圧倒される。生身のカラダとテクノロジーが生み出す化学反応、これこそがPerfumeだという気持ちにもなる。そしてそこにある祝祭に満ちた空間に身を委ねていると、これまでの厄災を洗い流してくれるような気がしてくる。それは年越しのLIVEに相応しい時間だった。

あ〜ちゃんは冗談まじりに「おみくじの凶引いた人はウチらの災いを背負ってくれるんよ」と言っていたが、むしろわたしは自分の中にある澱みのような物がPerfumeによって浄化されているのだと思っている。何よりも背負っているのはPerfumeの方だ。

「一回しかないんよ?いい?」と言って始まる〝MY COLOR〟は相変わらず最高。手を差し伸べながらデトックスされた新たな一年を迎えることができた慶びを噛み締めたい気持ちになった。帰りの桜木町駅はとてつもない混雑でともすれば殺伐とした空気になりかねない状況ではあった。わたしは早々にその場を去り、横浜駅までLIVEの余韻を感じながら歩き続けるのでした。