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月に黒猫はいるか。【映画】『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』雑感。

【リアルか?フェイクか?】『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』日本版予告 7月19日(金)全国の映画館で公開<予告2> - YouTube

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月面着陸のフェイク動画、と聞くとどうしても『カプリコン1』を思い浮かべてしまう。もちろん、そんなタイプの映画ではない事は判っていたけれど、もう少しスパイスが欲しかったところ。ロマンティック・コメディとしてはよく出来ていたと思うし、楽しい映画だったけど、それ以上でもそれ以下でもないという印象。

どちらかというとフェイク動画を作るチームの方を中心としたストーリーの方が観たかった気もする。決して日の当たらない日陰のミッションをクリエイター達がプライドと魂をかけてトライしていく。わたしはむしろ、そういった物語に共感する。報われてこなかった者達が、一瞬の輝きに全てを捧げていくけれど、仮にミッションに成功したとしてもその努力は誰にも評価される事がない。祝祭の華やかさからは遥かに遠く、ただその場を静かに去っていくのみ。そういった姿にこそ、わたしは心が揺さぶられた事だろう。残念ながら、今作ではそういった部分には焦点は当てられていなかった。今回のプロジェクト、サテリコンだったかな?そう言う意味ではサテリコン1には、なっていない。

ケリーの過去を巡る話やビジネスとしてドライに対処していこうとするスタンスに惹かれるようなポイントもあったけれど、それだけに全体的には物足りない印象になってしまった。気軽に観られるロマコメも楽しくて好きなんだけれど…。

あと関係ないけど1960年代にすでにSONYのテレビってアメリカの市場に出回ってたのかね。