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貰おうか、そのファイブというヤツを!『フィロソフィーのダンス Greatest 5 Party 2023 12/6(水)LINE CUBE SHIBUYA』雑感

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年を重ねるごとにワーク・ヲタク・ライフ・バランスの比率も変わってきているが、午後休を取ってライブに臨む。半年ぶりのフィロのス現場となるが、不安は全くない。ツアーの詳細を追いかけてはいないけれど積み重ねられた経験の集大成としてのファイナルとなるだろうという確信のようなものがある。

前方寄りのS席で視界良好。わたしはこれまでフィロのスのライブではペンライトは持っていなかったけれど、今回は何となく購入してみた。ピンク色を振り回したくなったのだ。このツアーはこのファイナルしか参戦していないので、これまでで醸成された独特のノリというものがもしかしたらあるのかもしれないけれど、それはそれとして自分なりに楽しむつもりで開演を待つ。

はい。最高でした。

ステージに5人が出て来た時から感じる貫禄のようなもの。それはおそらくツアーを通して得られた自信からくるものと想像する。あれ?奥津さん髪長い、木葭さんも髪が黒い。とその変化にも驚きつつも颯爽と登場する姿はカッコいいの一言。いきなり『ライブ・ライフ』を持ってくるのも良かった。開幕を飾るに相応しいと思えたし、わたしもピンクのペンライトをグルグル回す。相変わらず目の前の楽しさを享受する事に精一杯で、セトリは頭から抜け落ちていくけれども、新旧(という言い方もおかしいのだけど)バランスよく配置されていたという印象だった。そこにも自信や矜持のようなものを感じた。

前半のハイライトはやはり『作り笑いをさせないで』ですね。スポットライトを浴びたハルちゃんがかつてのバンド時代の(決して華やかであったとは言えない)思い出を語りながらホールを見渡すだけで涙腺を刺激される。そしてそこから始まった歌唱は圧巻の一言。途中からコーラスに4人が加わった場面もよくて、このグループはコーラスも魅力なんだ、ということを改めて感じる。この場面には、どことなく神々しさというか厳粛な空気もあって(位置関係がハルちゃんとそれを見守る4人という風に見えたこともあってか)思わず「ハルちゃん…辞めないで…」と心がザワザワした事を告白します。

直後のトークコーナーでは木葭さんがハルちゃんに『歌う人生を選んでくれてありがとう』と言っていて、彼女のおっとりとしたキャラクターもあって天然なキュートな発言のような扱いだったけれど、何気に芯を食った鋭さがあって、個人的にこの日のパンチラインだった。その後「あんぬちゃんが小さく『頑張れ』って言ってました」というエピソード含めて反則でしたね。

ユニットコーナー的な演出も良かったですね。奥津さんか狂言回し的な立ち位置で繋いでいくスタイルも面白い。前半のあんぬちゃんと木葭さんの『ジョニー・ウォーカー』のしっとり感と共にほんとにあんぬちゃん歌上手くなったなぁ、としみじみしたりする。続くハルちゃん香山さんコンビの『好感度あげたい!』では、ダンスグループの真骨頂を見せられた形。バンドアレンジもなかなか新鮮な感じで、全員揃った時のカタルシスで白飯5杯。

奥津さんの占い茶番は正直苦笑い状態ではあったし、あの流れからの曲紹介には思わず「酷いw」と声が出てしまったけれど、そこからの『カップラーメン・プログラム』とのギャップに脳内シャッフル状態。いや、こんなカッコ良い曲でしたっけ?と思ったくらい。演出上の工夫も含めてエンタメのパッケージとしても優れていたと感じた。ラストが『Gimme Five!』だったのも、実に正しかった気がする。

持ち寄った5つのフィロソフィー

交わってひとつのフィロソフィー

これが今のアンセムだという宣言にも思えたし、greatest 5とは、つまりはそういう事だ。この5人で進んでいく未来に思いを馳せる。

何年か前、結成間近の頃だと思うけれどネット番組の中でハルちゃんが言っていた事を思い出す。「ねぇねぇ…皆んなはさ、このグループいつまでやるの?」屈託のない笑顔で彼女はそう言っていた。あの頃の彼女たちにこの夜の光景をみせると何て言うのだろう。