妄想徒然ダイアリー

映画と音楽とアレやコレやを

フィロのス、黄昏に生きる。宵にヲタクあり。10/18(日)『NATSUZOME2020Legend@日比谷野外大音楽堂』雑感。

LIVE自体最後に行ったのが2/25の東京ドーム。フィロのス現場としては2/18以来でピッタリ8ヶ月ぶりの参戦となる。

f:id:mousoudance:20201018125814j:imageということで

NATSUZOME2020Legend

行ってきました!

空模様が気になるところだったが、朝目覚めてみると雨は上がっていて、というよりも晴れ間すら出ている。爽やかな、という言葉がピッタリとくるほどで、久しぶりの現場としては幸先が良い。

入場はブロック毎の入場時間が決まっていて検温やチケット確認などの手順もあるが、スムーズでスイスイと入場完了。ノンストレス。野音はどこからでも観易いが、わたしの席は丁度真ん中くらいでステージも客席の様子も程よく体感できる位置だったように思う。

会場に向かう途中でハルちゃんのインスタで「見つけやすい服かサイリウム持ってきてね」というメッセージあったことを知るが、もちろん持ってきてない。いないが、わたしの魂は4色に光輝くのだと言い聞かせて開演をジッと待つ。

トップバッターのバンドじゃないもん!は個人的にみさこさんのドラムを叩く姿だけで白飯5杯イケる方だし知ってる曲もあるので、とても楽しい。

それ以外のグループはほとんど初見だったけど、それぞれの色んな界隈の人たちがそれぞれの彩りをまとっている様子は現場に来ている実感もある。WILL-O'の榎本さん歌上手いなとかハロプロ研修生ユニットは伝統と実績を感じるパフォーマンスだけど何しろ若い!とか色々思いながらLIVE空間を楽しむ。もちろん以前のようなLIVEの有り様とは違っているけれど、それでも様々なグループがパフォーマンスをし、それを(可能な限り全力で)楽しもうとしているヲタク達という図式は曇り空に少しだけ晴れ間が覗いたようなものなのかもと思いたくなるのも仕方ない。

いくつか印象に残った場面を。

わたしのTLを賑わしていたサンダルテレフォンはずーっと気がつかないフリをしていたけど、「まあちょっと予習くらいしとくかね」とアルバムをポチッとしたんですが、冒頭の『コーリング』での〝サンダルテレフォン!〟というフレーズに一瞬で白旗を上げてしまったクチなのです、実は。どうもわたしはこういうグループのアンセム感のある曲には惹かれてしまうようだ。そして初めてのステージはオーバーチュア的に流れるEDMが会場に鳴り響きこの時点で「ちょっとヤバいなぁ…」と思っていたらやはりパフォーマンスもとても良くて、ちょっとこれからどうしましょうという感じではあります。大好きな『コーリング』も観れて満足。

あとこちらも名前は勿論知っていながら触れてこなかったあゆみくりかまき。こちらも良かったですね。フロム関西(だからという決めつけも良くないけれど)を感じる盛り上げ方のうまさ。初見の人も自然と巻き込むエンタメ能力はなかなかだと感じました。30分のパッケージの中にストーリー性、というと大袈裟だけど、構成がまとまっていてとても楽しかった。特にラストにやった曲、これもアンセム感満載で好きになりました。

 

さて、フィロソフィーのダンスです。

最初にタイムテーブルを見た時は「思ったより早い時間に出てくるな」と感じた。別にトリとは言わないまでも、もう少し後ろに登場するような気がしていたからだ。しかし結果としてこの時間での登場はド正解だった。

一つ前の真っ白なキャンパスのパフォーマンスが終わる頃はまだ周囲は薄暗くなってきたかな、というくらいだった。しかし、お馴染みのSEが流れる頃には当たりは暗くなっていて、いつの間にか夕暮れの淡い明かりが闇に包まれていくその間際にベスト4が登場してきた、という感じだ。そこからのパフォーマンスは貫禄だった。〝ドント・ストップ・ザ・ダンス〟は配信では何度か観てきたけど現場は当然初体験。この1ヶ月程でスキルが熟してきた、という印象すら抱く。ハルちゃんの生声が嬉しい。

と同時にこうやって有観客で行うLIVEの有り難さシミジミと感じる。4人それぞれの歌い踊る姿からも、LIVEをやる事の楽しさが溢れていたように思えたのは気のせいではないと思う。思わず、おとはすが泣いてしまった事にもグッときてしまった。この人のこういうところ信用出来ちゃいますね。

〝ラブ・バリエーション〟〝スーパーヴィーニエンス〟も今まで何度もLIVEで観てきたけれど、やはり今この時、目の前で体験出来るという事実こそが尊い。一瞬一瞬この過ぎ去っていく時間が貴重で輝く。わずかなトワイライトのような儚さを捉えて掴んでいるようなものかもしれない。なんてね。

〝ダンス・ファウンダー〟が楽しくないことなんてあるだろうか。あるわけない。久しぶりでも当たり前に身体は動く。もちろんコールや声援は出来ない。出来ないがしかし、わたしたちは全身でその感情をぶつけたし、勝手な思い込みなのは承知だけど、その思いはベスト4にも伝わっているはずだ。以前のようにギュウギュウのライブハウスで声を出しながら参戦出来る日がいつか来る事を願いながら、この夜は手を何度も何度も何度も振り上げていた。

そして最後の〝シスター〟は白眉でしたね。夜の闇が段々と深まっていく中で響く奥津さんのトロボイスはもちろん、この曲が持つ静けさと同時に湧き上がる激しさのようなものが大好きで、それは主にダンスにそのマジックが潜んでいると思っていて、例えばあんぬちゃんが踊るその肩の動きのキレにグッと来てその姿を目に焼き付ける。

楽しい時間は早い。あっという間の30分だった。最後の去り際まで手を振りながら、また今度会える日はいつだろうか、と頭をよぎる。そしてその時まで生きていかなきゃいけないと結構マジでそう思いながら氷結レモンを飲み干し帰宅するのでした。